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コラム

【マーケティングせつないとき】19歳の藍ちゃんに大切なことを教わるとき(2005.05.25)

ブリヂストン・レディース、宮里藍、プレーオフ制し2週連続V!ゴルフもしないし、常々中継もあまり見なかった私だが、「藍ちゃん、やった!」とうれしくなる。
南アでのワールドカップで優勝して、オーストラリアのANZレディース・マスターズでは2位とシーズン早々の大爆発。海外では多くの外国人メディアにも取り囲まれる人気ぶり。
プロ野球交流戦は「西武対巨人戦」でも10%を割るなか、藍ちゃんが参加する女子ゴルフツアーは軒並み異例の高視聴率を記録している。
なぜ藍ちゃんがこんなに人気なのか?
たしかに、フィギュアスケートの「ミキティ」、卓球の「愛ちゃん」と各競技の10代の看板選手の人気もそれぞれすごい。若いのに驚くべき高い実力と実績があることは共通している。
ただ、中でも藍ちゃんは一味違う。何が?
それは、メディアを通じて伝わる人柄の「格」ではないだろうか。
藍ちゃんからイメージされる言葉として、真っすぐ、品行方正、凛々しさ、しっかり、信頼感、・・・などが挙がるが、キーワードを一つ選ぶとすれば、それは、「respect」、つまり「尊敬」だろう。「藍ちゃん」と親しまれ、女子ゴルフ界のアイドルと言われているが、皆な心のどこかで藍ちゃんを尊敬しているのだと思う。
ゴルフおやじたちを魅了するスイングと技術はもとより、
・インタビューでも前を見てしっかりと落ち着いたコメントをすること
・人気に驕ったり変にすれたところがなく、常に謙虚で礼儀正しいこと
・外国人とコミュニケーションに積極的で、日本人には珍しくインタビュー でも英語で答えようとしていること(その姿勢を外国人メディアや選手 も絶賛)
・いつも親や兄弟への愛情や感謝を忘れないこと
・そして、決してアイドル顔ではないが(失礼!)、明るく爽やかで素敵 な笑顔
そのすべてに、老若男女を問わず元気をもらう。
そして、彼女が有名になって以来、世のお父さんたちは「どうすればこんな子に育つのか」と興味津々で、子育て本が売れる。こういう本はヒット商品開発秘話と全く同じで、出版社が仕掛けたマーケティングによる「後づけ」のものが多くあまり好きではないのだが・・・。
と言いつつ読んでみると、
・ゴルファーの前に人格者であれ
・ゴルフよりも、勉強と学校での仲間との生活を最優先
・自分を見つめる客観性が大切だから本を読め
・一流ゴルファーになるためには、「知性と教養」、「謙虚で礼儀正しい」 「自分の意見が言える」などが不可欠
等々、藍ちゃんパパ・優氏の子育てエッセンスに納得。
そこに加えて、藍ちゃんの座右の銘は、アメリカの16代大統領のリンカーンの言葉『意志あるところに道はある』("Where there is a will,there is a way.")だそうだから、格言好きのおじさんたちはまたまた喜んでしまう。
そんな藍ちゃんとマーケティングに何の関係が?
それは「尊敬から生まれた人気は、本物である」ということ。
人であろうが、企業であろうが、商品であろうが、「尊敬」がベースにある人気は、土台がしっかりしていて、長続きする。「逆もまた真なり」で、ロングセラーを生むためには、顧客、見込客からの尊敬が不可欠なのだと思う。
しかし、尊敬されることは容易ではない。たとえ尊敬に値する姿勢をもっていても、それが伝わるかどうかは別問題だし、伝え方を間違うと尊敬されない。
それにはウルトラCはなく、とにかく正しい理念と社会との関わりを認識し、倫理観をもって真摯な態度で活動していくしかないのもかもしれない。
人気、実力ともにとどまるところを知らない藍ちゃんは、ゴルフというスポーツの長い選手生命を考えれば、まさにスタートしたばかり。今後さらに進化を続け「ロングセラー」になること間違いない。
大の大人が情けない話ではあるが、そんな藍ちゃんに今後も教えられることはまだまだたくさんありそうだ。
頑張れ!藍ちゃん!(鈴木一)

*この記事は、週刊で発行するメルマガ【マーケとマネー〜せつないとき】84号に掲載したものです。ご興味のある方はこちらからご購読ください。
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