Synergy Partners Home
株式会社シナジー・パートナーズ

コラム

【マーケティングせつないとき】マーケのアンテナをケッコウに磨く3つの視点 (2005.01.05)

1.「福」な商品・サービスは何か

2004年はオリンピックでのメダルラッシュ、イチロー選手の安打記録更新等明るい話題があった一方で、台風、地震そして年末のスマトラ沖大地震等、国内外とも災いの年だった。
今年こそ福が欲しい。2005年は、福をもたらす商品、サービスとして、どんなものが登場するのかに注目したい。

昨年の「福」コンテンツの代表と言えば、他でもない「マツケンサンバ」だ。あの理屈なき能天気さは、「福」以外の何者でもない。
そういえば、年末、外国の識者らが、日本の社会や文化を評するTV番組があったが、その中で、一人の記者がこう言っていた。「日本人はファンタジーや馬鹿馬鹿しいほどのエンタメコンテンツをつくることに優れている。一見真面目で硬そうな日本人にそんなことができるのは、日ごろの勤勉さの陰に現実逃避的なパワーが潜んでいて、それが爆発するからだ。」と。
これが正しいのかどうかはわからないが、確かに頷ける一面もある。いずにせよ「福」なものをつくることに長けていることが日本人の強みだとすればそれは素直に喜びたい。

福とは「さいわい。しあわせ。幸運。」だ。「福な商品・サービス」とは、笑える、おもしろおかしい、夢や勇気を与えてくれる、不幸を取り除いてくれる、癒してくれる等いろいろな切り口があるであろう。

愛知万博、つくばエクスプレスのように今年の大きなトピックから生まれるもの、また近所のお店の売り出し等、大小は問わない。
今年は、マーケ視点で、福探しをしてみるのも面白いのではないだろうか。
さらには、自らビジネスのプレーヤーとしても、小さくとも福の提供者となりたいものだ。

2.「自ら決める」という潮流が生まれるか

2004年流行したものに、長井秀和、波田陽区、青木さやか等「ピン芸人」がある。
一人であるということ以外の彼らの共通点は、「斬る芸風」だ。ピン芸人は相手がいないから、架空の相手を設定して(青木さやか)、また誰でも知っている対象を取り上げて(長井秀和、波田陽区)斬りまくる。これがウケる。

また、斬ってウケていると言えば、細木数子を忘れてはいけない。
個人的には、「なんであんたにそんなこと言われなあかんねん。」と思うが、名前もらって改名している芸人もいるくらいだから、開いた口がふさがらない。
彼女の占いが当たるかどうかなど検証もされなければ、番組的にはあまり関係ない。

なぜ彼らがそこまでウケるのか?その背景には、社会的にみんな物事を決めたり、断言したりできなくなっているということがあるように感じる。
別に、今に始まったことではない。「こちらのネクタイの方がお似合いですよ。」と決めてもらった方が楽だとも言える。
しかし人生を決めないフリーターの増加、「〜っていうか」、「〜的」、「〜系」等曖昧な言葉の氾濫等、その傾向は強まるばかりだ。
そんな中、「間違いない!」。「残念!斬り!」などと「断言」してくれると、自らの鬱憤を晴らしてくれているようで気持ちいいのだ。「2ちゃんねる」から生まれて大ヒット作となった『電車男』も、純愛物語と言うが、自分で決められない男のストーリーだ。

これらのヒットは、必ずしも手放しで喜べない。いつまでも人の断言に拍手を送ってばかりでは、社会全体が優柔不断化してしまう。しかし、待てよ。2003年の流行語はテツandトモの「何でだろう?」だった。これは疑問形で、誰も答えすら出していない。そういう意味では少しは前進したのだろうか。

不安の多い時代だが、自分と未来は変えられる。
流行語か、ビジネスか、はたまたライフスタイルか?今年は一歩進んで、自ら決める、断言するという潮流を是非見つけたい。

3.新プロ野球から何を学べるか

昨年は新規参入問題をはじめ、球場外の話題で盛り上がったプロ野球。そんなドタバタ劇を経て、いよいよ楽天とソフトバンクが参入する。
これまでは、金のあるパトロンがオーナーとなり、金を出す→有力選手を獲る→強くなる→人気が出る→動員数が増える→儲かるという図式であったが、それでも結局コストとパフォーマンスがバランスしないために、お人好しのパトロンも挫折してしまった。赤字でもじっと耐えていくという球団運営はもう通用せず、今後は一民間企業としての経営手腕が求められる。

また、社会的に、ハルウララや、新規参入で敗れたライブドア堀江氏をはじめ、弱いものや負けたものに共感したり、人気が集まったりする流れが生まれていることも、今年の野球を占うポイントだ。プロ野球の結果くらいチェックしていたものの、特に好きな球団はないと思っていたような層、つまり選挙の無党派層のような層が、ひとかたまりとなって新参者の楽天ファンにまわる可能性も高い。

楽天とソフトバンク、規模は違うが両者とも有能なカリスマ経営者をリーダーとするIT企業の雄だ。
手堅く黒字化を目指す楽天と、外人獲得枠等を増やし強いチームをつくると拡大路線を標榜するソフトバンクとでは手法は異なりそうだが、チケット販売、試合の中継等にインターネットを駆使することはもちろん、素材としての「野球」をいろんな形で料理してくるに違いない。
楽天とソフトバンクの球団経営は、コストカット、既存コンテンツの商品化、新サービスの創出等、いろんなレイヤーでスポーツマーケティングにとどまらないビジネスのヒントを提供してくれるはずだ。漫然と楽しむだけはもったいない。マーケ視点で因数分解して、今年はプロ野球を10倍楽しんでみてはいかがだろうか。

*この記事は、週刊で発行するメルマガ【マーケとマネー〜せつないとき】65号に掲載したものです。ご興味のある方はこちらからご購読ください。
ごきげんなマーケとマネー研究所


←前へ次へ→

コラムトップへ

 LINK & WILL

お問い合せ info@synergyp.com
Copyright© 2026 Synergy Partners Inc. All Rights Reserved.