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■Education is Communication.(2002.07.29)
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某専門学校1年生のマーケティングの授業で講師を担当し、17コマシリーズの一区切りがついた。受講生は7名と少数(男4名、女3名)。こじんまりとして机もロの字に組め、一回目で全員の名前を顔が覚えられる贅沢でやりやすいサイズだった。
最後の授業では「マネーの虎」的プレゼンを課したが、短期間でなかなか質の高いアウトプットで感心。
何と言っても、彼らの多くはつい先日まで高校生。「勉強=受験」、「勉強=やらされるもの」という認識があるから、もう最初から受身姿勢。それをまず壊すべく、以下のメッセージを伝えた。
- 今までの勉強とは全く違う。ルールが変わってゲームが再開。
- いい解答より、いい質問を。
- 今から社会人準備の開始、授業の中ではどんどん失敗しよう。
- 社会人はカンニングOK。知識も大事だが、それをどう使うかがもっと大事。
など。
そうは言っても、勉強がもともと好きではないメンバーも多く、とにかく飽きさせないように気をつけた。具体的には、
- 自分がおもしろいと思ったこと、体験したことを伝える。
- タイムリーで身近な事例を取り上げる。
- 本筋から少し脱線する。
- 個別にあてて、意見を聞く。
- 作業→発表を繰り返し、最終をプレゼンとして、講義はその準備と位置づける。
- 暑いので、ジュースやお茶のみながら進める。
- レジュメは簡潔にし、穴埋め式で、書き取らせる。
などなど。
これらは、私の中のキーワードとして、「感動の伝達」、「スピード感」、「意外な展開」、「インタラクション」、「同じ目線」などとして整理されている。
教育や学習は、私のコアテーマの一つだが、講師は本業ではないので手の抜き方もわからず、準備にも時間がかかり苦労した。
私の授業の最初に掲げた大きな目標は、「マーケティングマインドをもつ」いうこと。終了後のアンケートで、「マーケティングはおもしろい」「これからは違って街が見えそう」などの感想とあわせて高い評価をもらったのはうれしかった。
「カリスマ講師」とはいかないが、彼らそれぞれの将来に、ヒントとなる道具を少しでも伝達できたのなら喜ばしい限りだ。
「Education is Communication.」−−−以前から気に入っていたキーワードを体感できた「先生経験」は正直疲れたが、それはここちよく、充実したものであった。
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